概要
本記事は、Salesforce CLIで使用可能なコマンドを整理したものとなります。
筆者が気になったコマンドついては、個別に実行してどのような結果となるかを試してみました。
ただし、これらのコマンドは毎リリースで仕様が更新されているので最新情報は下記のURLで確認してください。
https://developer.salesforce.com/docs/atlas.en-us.sfdx_cli_reference.meta/sfdx_cli_reference/cli_reference.htm
なお、本記事に記載の情報は、summer’19(Ver46)時点のものとなります。
コマンド整理
alias Commands
alias:list | CLIのコマンドで使用できる別名をリスト表示 |
alias:set | CLIのコマンドで使用できる別名を設定 |
sfdx force:alias:list
ローカルで使用しているユーザIDに対する別名をリストで確認することができます。
sfdx force:alias:set YourAlias=username@example.com
別名を設定することもできます。
apex Commands
apex:class:create | Apexクラスの作成 |
apex:execute | Apexクラスの実行 |
apex:log:get | 最後のデバックログを取得 |
apex:log:list | デバックログIDのリストを表示 |
apex:log:tail | ターミナルでデバックログのテイルを有効化 |
apex:test:report | 特定のテストを実行した結果を表示 |
apex:test:run | Apexのテストを実行 |
apex:trigger:create | Apexトリガーの作成 |
sfdx force:apex:class:create -n sfdxCliApexTest -d ./classes/
クラス名とローカルのディレクトリを指定してApexクラスを作成します。
sfdx force:apex:execute -f ./classes/sfdxCliApexTest.clsローカルのApexクラスをファイルを実行することができます。
sfdx force:apex:log:list
auth Commands
auth:jwt:grant | JWTフローで組織へ認証 |
auth:list | 認証済の接続情報をリストで表示 |
auth:logout | 認証済みの組織からログアウト |
auth:sfdxurl:store | SFDXの認証URLを使用して組織へ認証 |
auth:web:login | ブラウザのログイン画面経由で認証 |
sfdx force:auth:web:login -a <別名> -r <インスタンスURL>
通常のWEBのログイン画面でユーザID、パスワードで認証できます。
sfdx force:auth:list
ローカルでSalesforce組織に対して認証済の接続情報をリストで表示します。
config Commands
config:get | デフォルトのスクラッチ組織/DebHub/インスタンスURLの設定を取得 |
config:list | CLIのための設定変数をリストで表示 |
config:set | CLIのためのLocalとGlobalの設定変数を更新 |
sfdx force:config:list
ローカルでCLIのための設定変数をリストで表示します。
data Commands
data:bulk:delete | CSVファイルのレコードリストをバッチで削除 |
data:bulk:status | BulkAPIのJob/バッチステータスをポーリング |
data:bulk:upsert | BulkAPIによるUPSERTのJobかバッチを作成 |
data:record:create | レコードをINSERT |
data:record:delete | 単一レコードをDELETE |
data:record:get | 単一レコードを表示 |
data:record:update | 単一レコードをUPDATE |
data:soql:query | SOQLを実行 |
data:tree:export | sObjectとツリーフォーマット(json)で組織からデータをエクスポート |
data:tree:import | sObjectとツリーフォーマット(json)で組織へデータをインポート |
sfdx force:data:record:update -s Account -i 0017F00000ezMN3QAM -v “Name=GenePoint-Update”
-sでオブジェクト名、-iでID、-vで更新カラムと値を引数で渡すことでUPDATEできる
sfdx force:data:record:update -s Account -w “Name=’GenePoint'” -v “Name=’GenePoint-Update'”
-wでWHERE句のように条件を指定することもできる
sfdx force:data:soql:query -q “SELECT Id, Name FROM Account”
SOQLを実行して結果を表示する
sfdx force:data:tree:export -q “SELECT Id, Name FROM Account”
SOQLを実行してjson形式でデータをエクスポートする
doc Commands
doc:commands:display | コマンドのヘルプを表示 |
doc:commands:list | コマンドのリスト表示 |
sfdx force:doc:commands:listforce
名前空間のCLIコマンドを全て一覧で表示
lightning Commands
lightning:app:create | Lightningアプリケーションを作成 |
lightning:component:create | AuraコンポーネントかLWCの枠を作成 |
lightning:event:create | Lightningイベントの枠を作成 |
lightning:interface:create | Lightningインターフェースの枠を作成 |
lightning:lint | Auraコンポーネントコードに対して静的解析、または「lint」ツールを実行 |
lightning:test:create | Lightningテストを作成 |
lightning:test:install | Lightning Testing Serviceに非管理パッケージを組織にインストール |
lightning:test:run | Auraコンポーネントのテストを実行 |
limits Commands
limits:api:display | APIコールやイベントの制限について最大数と残数を表示 |
sfdx force:limits:api:display
mdapi Commands
mdapi:convert | メタデータAPIで取得したメタデータをDXプロジェクトで利用できるソース形式に変換 |
mdapi:deploy | 作成、更新したコンポーネントを組織にデプロイ |
mdapi:deploy:cancel | 非同期のデプロイをキャンセル |
mdapi:deploy:report | 非同期のメタデータのデプロイ状況をチェック |
mdapi:describemetadata | 組織で有効なメタデータタイプを表示 |
mdapi:listmetadata | 特定のメタデータタイプのプロパティを表示 |
mdapi:retrieve | 対象の組織からメタデータをxmlファイルのZipを取得 |
mdapi:retrieve:report | 非同期のメタデータの取得状況をチェック |
sfdx force:mdapi:describemetadata
sfdx force:mdapi:listmetadata -m CustomObject
org Commands
org:clone (Beta) | 設定ファイルかkey-valueのペアで指定された値を使ってSandbox組織をクローン |
org:create | 設定ファイルかkey-valueのペアで指定された値を使ってSandbox組織かスクラッチ組織を作成 |
org:delete | スクラッチ組織を削除 |
org:display | 対象の組織の説明を表示 |
org:list | CLIで作成したもしくは、認証した組織をリスト表示 |
org:open | ブラウザで組織を表示 |
org:shape:create (Pilot) | スクラッチ組織作成のため組織のエディション、特徴、ライセンスのスナップショットを作成 |
org:shape:delete (Pilot) | CLIを使用して作成した組織の型を削除 |
org:shape:list (Pilot) | CLIを使用して作成した組織の型を表示 |
org:snapshot:create (Pilot) | スクラッチ組織のスナップショットを作成 |
org:snapshot:delete (Pilot) | スクラッチ組織のスナップショットを削除 |
org:snapshot:get (Pilot) | スクラッチ組織の詳細を取得 |
org:snapshot:list (Pilot) | DevHubのためのスクラッチ組織のスナップショットをリスト表示 |
org:status (Beta) | Sandbox組織の作成状況をレポート表示 |
package Commands
package:create | パッケージを作成 |
package:hammertest:list (Pilot) | 実行中もしくは完了したISV Hammerテストの状況をリスト表示 |
package:hammertest:report (Pilot) | 実行中もしくは完了したISV Hammerテストの状況を返す |
package:hammertest:run (Pilot) | 特定のパッケージバージョンか登録者組織のためのISV Hammerテストを実行 |
package:install | 対象組織にパッケージをインストール |
package:install:report | パッケージインストールのリクエストの状況を取得 |
package:installed:list | 対象組織にインストールされた全てのパッケージをリスト表示 |
package:list | DevHub組織の全てのパッケージをリスト表示 |
package:uninstall | 対象組織に第2世代で作成されたパッケージをアンインストール |
package:uninstall:report | パッケージのアンインストールリクエストの状況を取得 |
package:update | パッケージについて詳細を更新 |
package:version:create | DevHub組織でパッケージバージョンを作成 |
package:version:create:list | DevHub組織で第2世代でのパッケージを作成するための全てのリクエストをリスト表示 |
package:version:create:report | DevHub組織でパッケージバージョンを作成するためのリクエストの詳細を取得 |
package:version:list | DevHub組織での全てのパッケージバージョンをリスト表示 |
package:version:promote | パッケージバージョンをリリース済ステータスに昇格 |
package:version:report | DevHub組織でのパッケージバージョンの詳細を表示 |
package:version:update | DevHub組織で第2世代でのパッケージバージョンを更新 |
package1 Commands
package1:version:create | リリース済組織に第一世代パッケージパージョンを作成 |
package1:version:create:get | パッケージバージョンの作成リクエストの状況を取得 |
package1:version:display | 個々の第一世代パッケージパージョンについて詳細情報を表示 |
package1:version:list | 組織での特定のパッケージか全ての第一世代パッケージのパージョンをリスト表示 |
project Commands
project:create | 特定のディレクトリか現在のディレクトリにDXプロジェクトを作成 |
project:upgrade | プロジェクトの設定や定義ファイルを最新フォーマットへ更新 |
schema Commands
schema:sobject:describe | 標準かカスタムオブジェクトのためのメタデータを表示 |
schema:sobject:list | 特定のsObjectカテゴリの全てのオブジェクトをリスト表示 |
sfdx force:schema:sobject:list -c all
source Commands
source:convert | ソースフォーマットファイルをメタデータAPIでデプロイできる形式に変換 |
source:delete | Sandboxのような非スクラッチ組織とローカルプロジェクトからソースファイルを削除 |
source:deploy | 組織へソースフォーマットでメタデータをデプロイ |
source:open | Lightningアプリケーションビルダーで特定のLightningページを表示 |
source:pull | スクラッチ組織からローカルプロジェクトへ同期のために変更したソースを取得 |
source:push | ローカルプロジェクトからスクラッチ組織へ同期のために変更したソースをアップ |
source:retrieve | 組織からローカルのDXプロジェクトへソース形式でメタデータを取得 |
source:status | 、ローカルで加えられたか、スクラッチ組織か両方かの変更をリスト表示 |
user Commands
user:create | スクラッチ組織のためのユーザを作成 |
user:display | CLIで作成か認証されたスクラッチ組織のユーザについての情報を表示 |
user:list | CLIで作成か認証されたスクラッチ組織の全てのユーザをリスト表示 |
user:password:generate | スクラッチ組織のユーザのためのパスワードを生成 |
user:permset:assign | 組織のユーザへ権限セットを割り当て |
visualforce Commands
visualforce:component:create | Visualforceコンポーネントを作成 |
visualforce:page:create | Visualforceページを作成 |
まとめ
最後の方は、コマンドリファレンスを翻訳しただけになってしまいましたが、現時点での全てのコマンドを確認できて、知らなかったのも結構あったのでよかったと思います。次は、もう少し実践的な用途のカットでも整理したいと思います。